手料理(後編)

ー当日ー 「乾ー!材料買ってきたよー♪」 「ルーは本当になくてよかったのか・・?」 買いだし班の菊丸と大石である。 「うん。せっかくだからルーからつくるよ」 「先輩・・ルーなしでカレー作れるなんて・・すごいっす!!」 「だからすごくなんかないって。ただ、どうも市販のやつは苦手なんだ。  全部同じ様に思えてさ」 だからといって、ルーの作り方まで覚えてしまった乾もすごいものである。 「乾、僕のは激辛でいいよ♪」 「はいはい。わかってるって。お前のだけは別にしておいてあるよ」 「さすが乾、僕のことよくわかってるじゃないv」 「そりゃ・・あの野菜汁をおいしいというやつだからな・・」 「えー・・あれ本当においしいのに・・」 「不二、絶対味覚おかしいって!あ、乾〜俺も手伝うよ」 「俺も。これだけの人数の分つくるんだから大変だろう?」 「英二、タカ・・助かるよ。じゃあ、そこの野菜きっといって」 「りょーかい♪」 「わかった」 料理の心得がある二人は、指示どおり順調にこなしている。 器用な大石も、後から手伝いにはいる。 一方、心得のないものたちはというと・・ 「乾。俺も手伝おうか・・?」 「いい。手塚の不器用さはこの間みにしみたからね。  食器でも運んでて。そこの棚にはいってるから」 「・・わかった・・」 ちなみに、ここは乾の家である。 どうせ作るなら、なれているところのほうがいい・・ という乾の意見によってそうなったのだ。 「先輩・・俺も運ぶん手伝いますね。料理はあんまり得意じゃないんで・・」 「うん。お願い」 「・・俺も何かやります・・」 「じゃあ、もう使わないものあらっていってくれる?」 「うっす」 手伝わずに、乾の方をじっと見つめている二人・・。 手塚よりも不器用な事が判明した(速攻お皿割った)リョーマと、 味付けだったら手伝うといって、全員に却下された不二である。 「エプロン姿っていいっすよねー・・」 「うん。乾が着ると最高だね。もう新婚さんって感じ」 「・・あの服邪魔だな・・。どうせなら素肌に直接のほうがいいのに」 「そうそう。それでうしろからがばーっと」 ・・このとんでもない会話は幸い?他のみんなの耳にはきこえることはなかった。 (でも、みんな同じことを考えていたりするのだが) 「はい・・これで全部だよな」 「1、2、3・・7、8っと。うん全部♪」 次々と食卓に、大盛のカレーが置かれていく。 「不二のはこれな。それだけは、おかわりないから、おかわりしたかったら、  普通のでがまんしろよ」 「ありがとう♪」 何が入っているのかは容易に想像がついてしまう、 とてつもなく辛そうな赤色をしているカレーである・・。 『いただきますー』 「くぅーvやっぱりうまいっす!!」 「本当だぁ・・乾先輩すごいっすね!  俺、カレーあんまり好きじゃないんだけど、これならいけるかも」 いつもの、まだまだだね・・がでないところをみると、 純粋に感動しているらしい。 「んにゃーvvいつ食べても最高ーvv」 「・・菊丸先輩って・・乾先輩の料理食べた事あるんすか・・?」 「うん。あるよーvv去年の調理実習は乾のクラスとだったからねーvv」 「へぇ・・」 「何?海堂も食べたかったの?乾の手料理」 「え!?べ、別に・・//」 「食べたくないなら俺がもらっちゃうー♪」 「あっ!!ち、違うっす!そう言う意味じゃあ・・!」 「コラ、英二、海堂食べている間ぐらい静かにしろよ。  特に英二。海堂のとらなくてもまだあるっていっただろう?」 「はーい」 「乾、やっぱり隠し味とかあるの?」 そういったのは大石である。 「うん。コーヒーがはいってるんだ」 「コーヒー・・?うーん・・全然わからないなぁ・・」 「そりゃ、隠し味だからね」 「味がひきしまるのかな?やっぱり」 「うーん・・くわしいことは俺もよくわからないんだが・・。  母親から聞いたからな」 「そうなんだ」 こんな感じで(珍しく)平和に時が流れていったのであった・・。 ☆おまけ☆ 後かたずけもほとんど終わり、みんなが帰っていった後・・ 「悪いな桃。最後まで手伝わせて」 「いえ。元はといえば俺が言い出したんすから」 「・・どうだ?おいしかったか・・??」 「もちろんすよっ!畜生・・本当なら俺が独り占めのはずだったのに・・」 「・・なんでそこにこだわるんだ・・?  俺はどっちかというとみんなで食べたほうが楽しいし美味しいと思うが」 「・・・・・・・・先輩は全然気付いてませんけど・・  俺、先輩ことがすきなんですよ!!」 先ほどの台詞を聞いて、自分で言わなきゃ絶対に気付いてくれないことに 気付いた桃城は、一大決心をしてそういった。 「・・?俺も好きだけど・・」 あきらかに違う意味での好きである・・。 「・・だから・・こういう意味ですきなんですっ!!」 この人には口で言うより行動でしめしたほうがいいとばかりに、 すきだらけの乾の唇に、自分の唇を重ねあわした・・。 「ん・・!?な、な、何するんだっ!!」 「何って・・キスですよ。その様子だとはじめてっすよね?  大丈夫です、俺も初めてだから」 「な、何が大丈夫なんだ・・!?だいたいなんでこんなことを・・」 羞恥のあまり、顔を真っ赤にし、 目じりには涙までためはじめている。 「だから先輩のことがこういう意味で好きなんですってば!」 「・・!!お、俺は・・男だぞ・・?」 「そんなの関係ありませんよ。先輩は・・俺のことどう思います・・?  やっぱ、気持ちわるいっすか・・?」 「そ、そんなことないけど・・。・・よくわかんないんだ・・。  でも・・俺も桃のことは好きだよ。嫌いか好きかっていわれたら、  まちがいなくそう答えるよ」 「う、うーん・・ま、いっか嫌われてないだけ・・。  ・・・・・・ところで先輩、俺の好物しってます?」 「なんだいきなり・・。データーによるとチーズバーガーだったっけ・・?」 「もちろんそれも好きですけど。もっと好きなものがあるんです」 「・・?なんなんだ?」 「乾先輩自身。データーに書き加えて置いてくださいねっ!!」 「・・俺!?・・いっとくがまずいと思うぞ。  俺だって結構筋肉ついてるから筋が多いと思うし。  まぁ・・脂肪分は少な目かな・・」 「・・なんでそうなるんすか・・」 あきれながらも、この鈍い所がまたいいんだよなー・・とか思っちゃったりする、 桃城 武 14歳  ー 現在青春街道突進中☆ ー であった・・。 END

お待たせしました、後編です。 ギャグなのはいうまでもないのですが・・(笑) 桃ちゃんは、はたして得をしているのか損をしているのか・・ よくわからない役柄となりました(爆) でも、乾さんのファーストキス?奪っちゃったしーv 主役の相手役のおいしいところは、しっかりいただいちゃってます。 ・・乾さん・・激鈍い・・というか、天然ですv うちの乾さんの7割方は白乾さんだったりします♪ カレーにしたのは、大人数でたべるっていったら、 やっぱり鍋かバーベキューかカレーでしょv ・・という、管理人の単純思考によるものです(笑) コーヒーっていうのは、本当だよ?(私のうちはいれる・笑) なんて書いていた日の夕食がカレーだったり(爆)  2月8日
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