浮気者!(前編)
クラブのあった日曜日のお昼休み。
俺は中庭で一人飯を食った後、部室にリストバンドを忘れてしまったのに気づき、
慌てて部室に戻ろうとした。
弁当もおきたかったしな。
でも・・俺はすぐにその事を後悔した・・。
『んっ・・ぁ・・』
・・・?
今何か声がしなかったか・・?
部室のほうか・・?
『んんっ・・あっ!』
!?!?!?こ、これって・・///
『ううっ・・ちょっとヤメロってばっ!手塚!!』
・・初めてちゃんとした言葉を聴いて、
俺は気づいてしまった・・。
この声は・・乾先輩っ!!
『してっていったのは、お前のほうだろう』
『うっ・・・。そうだけど・・もっと優しくしてくれてもいいじゃないか』
『優しくするのは、お前もっと駄目だろうが』
しかも、この会話、しかもしかも相手は手塚部長・・!!
『ううっ。・・わかったから、続きして、早く』
『仕方ないな』
続き・・?
何の・・?
俺はその先なんて、聞いてられなくなり、
その場を走り去ってしまった・・。
が。
「なんで、俺が逃げなくちゃならねぇんだっ!!!」
浮気だ・・!あれは立派な浮気なんだ・・!!(怒)
マッサージ?柔軟・・?
そんなのありえねぇ・・!
『優しくするのは、お前もっと駄目だろうが』
の部分がつじつまがあわねぇ・・!!
「ん・・?」
ちょっと待てよ・・ということは・・
乾先輩が受け!?!?!?(←染まってる)
そんなそんな・・。
俺をいつも抱いている、あのかっこいい乾先輩が・・(さりげに惚気)
なんかショックというか・・やだ・・。
どうしよう、どうしよう・・。
「海堂・・?さっきから何やってるの・・?」
「不二先輩・・!?!?いや・・その・・・」
「ああ。アレを見たんだね」
「・・先輩・・!知って・・」
「うん。あんまりアレだからさ、みんな部室に入れずに、
もう練習に行ったよ」
「え・・?」
あっ・・もうこんな時間か・・。
正確には練習再開まで、あと10分ぐらいはあるけど、
普通この頃には、みんな自主的に練習し始める・・。
「確かめに行こうか」
「えっ・・!?」
「浮気現場を取り押さえないとね(←すでに決め付け)、
カメラもばっちりあるし」
と、何故かカメラを持っていた・・。
しかも、高そうなやつ・・。
「あの・・でも・・」
「浮気してても、君は乾のこと好きなんでしょ?」
「え・・は、はぁ・・//」
「しっかり現場の証拠取って、慰謝料なり脅迫なり、
しなきゃv」
「え゛・・慰謝料、脅迫って・・」
「ほら、行くよー」
・・ああ・・(涙)
結局、俺は不二先輩に連れられるまま、あの部室の前まで来てしまった・・。
中からは・・
『ここが好きなのだったな』
『ん・・きもち・・』
・・なんか、ますます・・(怒)
「ほら、怒っている場合じゃないでしょ。あの窓から覗いてみよう」
「・・」
覗く・・俺たちのほうが、怪しいような・・。
「あっ。ちょっと待って。先に覗くよ。
いきなりなシーンだったら、君のショックも大きいでしょ」
「・・お願いします・・」
不二先輩が窓から中を覗きみる・・。
あ・・一瞬開眼した・・(汗)
中はどうなっているんだろう・・。
・・だんだん怒りより、悲しくなってきた・・。
俺は捨てられるんだろうか・・?
そんなの嫌だ・・俺・・俺・・先輩無しじゃ生きられない・・。
なんで、浮気なんてするんだ・・。
そんなことを、ぐるぐる考えていると・・
「海堂・・!?泣いているの・・?」
「・・・」
何で俺こんなに女々しくなっちまったんだろうな・・・。
そう思うけど、涙は次から次へと溢れてくる・・。
「本当にひどいよねー。別れちゃいなよ」
「え・・・?」
「当然でしょ?何発かぶん殴って、こっちから別れてやればいいんだよ」
「別れる・・」
・・別れる・・乾先輩と別れる・・別れる・・。
「おい・・不二・・(怒)誰が誰をぶん殴るって・・?別れるって・・??」
「・・!!」
そういったのは、そこにいるはずの無いあの人・・乾先輩・・っ!!
・・服・・ちょっと乱れてる・・なんか慌てて整えたって感じ・・。
「あれ?乾。もう終わったんだ」
「不二・・これはどういうことだ・・!?薫を泣かしたのはお前か・・!?!?」
先輩・・すごく怒っている・・。
俺は何もいえなくて、なりゆきをただ見守っていることしかできなかった・・。
薫ちゃんが、ぐるぐるしてます。
不二が、さらにかき混ぜて、余計ややこしいことにしてます。
果たして、乾さんと手塚の関係は・・・?
なーんて、ありがちなネタなので、微妙にだけど、
後編の最後はひねったオチにしました(笑)
来週辺りにアップしますねv
更新、停滞していてもうしわけありません・・(汗)
ところで、この小説ページにもスタイルシートを、
組み入れたのですが、どうでしょうか・・?
文字のサイズや色は見難くありませんか・・?
文字のサイズは固定していないので、ある程度は皆様の自由にできます。
色は、一応一番目が疲れにくく、見やすい色を選んでいるのですが・・。
2003.9.30
HOME
NEXT