お勉強(前編)

「・・・・数学30点・・・・?」 「あ、あの・・!英語は80だったんすけど・・」 この間の中間テストの結果。 ばれたら絶対怒られると思ったので、隠していたのに。 やっぱり、この人にはなんでもばれてしまうのだ。 さすがに、先生に直接聞いた・・ということはないと思うので、 自分の態度からわかってしまったのだろうけど・・。 「確かにこれからの時代英語が得意なのは有利だ。  ・・しかし、また数学っていうのもかなり重要なのはわかってるよな・・?」 「・・はい」 テスト前ぐらいは苦手教科ぐらい勉強しろよ? といってくれた先輩の言葉を軽く受け流して、 つい自主練ばっかりしていてこうなった手前、 反論のしようがなかった・・。 「・・はぁ・・。仕方ないな。今度家においで。勉強教えてやるよ」 「えっ!?そ、そんないいっすよ」 「幸い数学は得意だからな。安心しろよ。それとも、俺んちなんかくるのいやか・・?」 「い、いえ、そんなんじゃ・・」 「じゃあ、きまりな。今度の日曜日、なんでもいいから勉強道具もっておいで」 日曜日。 俺は結局先輩に勉強を教えてもらう為、 先輩の家の前まで来ていた。 ・・・実は、先輩とは・・そ、その・・恋人関係・・ってやつなんだけど// 家にお邪魔することははじめてだったりするので、 緊張のあまり、チャイムを押さずに、じっと扉の前で固まっていた・・。 「・・海堂・・?」 「うわっ!!」 突然。扉が開いて現れた先輩を見て、思わず叫んでしまう。 「やっぱり海堂か。遅い思って見に行こうとしたら、なんか人の気配がするしさ。  ほら・・どうしたの?入れよ」 「あ・・お、お邪魔します・・」 通された先輩の部屋は・・なんというか・・散らかっている。 意外すぎる。 もっとも、散らかっている原因と言うのがなにやら数字の書かれたメモの切れ端や、 テニスの雑誌類、ビデオなどのAV機器なところが、 先輩らしいといえば、先輩らしいのだが。 「ごめんな。これでも片付けたほうなんだけど・・。  とりあえず、そこ座ってて。お茶もってくるから」 「ありがとうございます」 先輩に言われたとおり、ベッドに座る。 特にする事があるわけでもなく、先輩の部屋を観察してしまう。 「・・あ、あの時計・・・・俺と同じだ・・」 ふと目に付いたものの、そんなことにさえ喜んでしまう自分がいる・・。 ・・なんとなく、先輩が俺と同じ時を刻んでいるような気がして・・//(乙女) 「先輩遅いな・・。・・そういえば・・」 ぼーっとしていたら、以前クラスメイトが言っていた会話を思い出した。 『この間さー。ベッドの下に隠してあったエロ本、妹の奴にばれちまって、  ごまかすんが大変だったんだよー・・』 偶然聞こえてきたその会話に、やっぱり中学男子だっから、 そういうのもってるものなのか・・? なんて思ったものだ。 ・・先輩も・・そういうのもってるのかな・・? そんな疑問が思いついたとたん、自分の中に、 探しちゃえ、ばれなきゃいいんだよ・・という悪魔の囁きと、 プライバシーなんだから、駄目だ・・という天使の囁きが聞こえ出す。 「・・でも・・気になる・・」 結局、人間って言うものは弱いものである。 先輩すみません・・ちょっとだけ・・と、 心の中であやまりつつも、・・とりあえずベッドのしたを覗いてみたり。 「・・あれ・・?これってもしかして・・?」 アルバム? 分厚いバインダーのようなものから、一枚写真がはみだしている。 どうやら、はがれてしまったらしい。 「うわ・・先輩が昔ちっちゃかったのって本当だったんだ・・」 その写真には、一年の春ぐらいらしい・・ 身長が150cmあるかないかぐらいの先輩が、うつっていた。 しかも、眼鏡からはちゃんと、あの切れ長の瞳が見えていて。 まだ視力がましだったんだなぁ・・と思う。 「他のも・・見ちゃえ。一枚見たら一緒だよな?」 自分でも無茶な理屈だという事はわかっているが、 一度わいてしまった好奇心をとめるすべはなかった。 「これは・・小学校の時・・?手塚部長と同じ学校だったんだ・・」 乾先輩より頭半分ぐらい大きめの部長が・・今とあんまりかわらない姿で写ってる。 「・・これって・・乾先輩と部長・・??幼稚園も同じだったの・・?」 写真はどういうわけか、小学校の時のが何枚か続いた後に、 過去に逆流して幼稚園時代の二人の姿になっていた。 「・・・・・・・・・・・これも・・・・部長・・・・・?」 先ほどと同じく、幼稚園時代の二人の写真が何枚か続いた後、 2、3才ぐらいの少年達が母親と手をつないで、 笑っている写真が何枚もあった。 まさか・・と思いよくみてみると・・やはり二人の面影がある・・・。 「・・んだよ・・なんで部長とばっかり・・」 仲がいいとは思っていたけど・・幼馴染とは思わなかった。 「・・・・・・で・・写真はこれで終わりかな・・あれ?」 何も張っていないページをぱらぱらとめくっていると、 何故か最後のページに写真が一枚だけ張ってあったのだ。 ・・・そして俺はその写真を見て・・凍りついた・・。 「な・・なに・・これ・・?」 滅茶苦茶美人の少女が・・乾先輩の頬にキスをしているのだ・・。 しかもしかも・・その写真の少女をよく見てみると・・ 「・・部長・・?!」 髪長いけど。 化粧してるけど。 ・・その顔は・・眼鏡をはずしたときの手塚部長の素顔とそっくりである・・。 背が少し乾先輩の方が高いところをみると・・一年の秋ぐらいらしい・・。 「・・どういうことなんだよっ・・!」 俺の知らない先輩ばかりだし! ほとんどの写真に手塚部長が写ってるし!! 最後の写真なんて・・・!!! タンタンタン・・・ 「げっ!やばっ!!」 階段を上がってくる音がしたので、慌ててアルバムを元の位置に戻そうとする・・が、 どうやらアルバムを取ったときに何かが倒れたらしく、つまってしまう。 「くそっ」 仕方なく、無理につっこむ。 そして一応何食わない顔をして、ベッドの上に座った・・。 続く

1111HIT、青龍様に捧げる、キリリク小説です。 1111って・・今8000をこえているというのに・・。 滅茶苦茶遅くなりました(汗) 見てのとおり、やっぱり前後に分かれてます(笑) お題の「乾海で勉強会。薫ちゃんに襲い掛かって怒られる乾さん。甘々で」 の半分もこなしてません(汗) お題のほとんどは後編でこなしますので、もう少しお待ちくださいv (まだ待たせる気か・爆) 前編が薫ちゃん視点だったので、後編は乾さん視点です。 さり気にやっぱり乾塚(塚乾)っぽいのは、 いつものことなので、ご了承くださいvv(開き直り・笑) 写真の弁解は、後編で乾さんにしてもらうことにしましょうv(爆) "http://sena603.s25.xrea.com/cgi/x/wwwcount.cgi?gif UP DATE 3月13日
NEXT



HOME









SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送