お酒はほどほどに☆(前編)

青春学園中等部男子テニス部レギュラー御一行+乾は、 クラブ一色だった夏休みに、少しでも思い出を求め、 とある山中の温泉に来ていた。 何故真夏に温泉なのかと言うと・・疲れを取るのはやはり温泉だ、山だ・・という、 部長様の一言で決定されたのだった。 幸い、その宿が不二の親戚が経営している宿だったので、 中学生同士で旅行に行くなどと言う大挙が成し遂げられたのであった。 (金銭面、信用面などで役に立った・笑) せっかく疲れを取りにきたはずが、山ですることもなく唯一の娯楽場の テニス場で一日中、遊んでいた。 まあ、テニス好きの面々なので、別に苦情を言うものも無く、 楽しく時は過ぎ去っていったのだった。 時は夜・・ 一通り食事も済ませ、各自部屋でごろごろしていたやさきに、 菊丸がごそごそとなにやら取り出した。(注・金銭面の都合上などから大部屋である) 「じゃーん!これなーんだ?」 「・・!まさかと思うけど・・お酒・・!?」 「そう♪大石大正解!」 「・・俺達未成年なはずだけど・・」 「あれ?英二も持ってきたんだね。僕も・・ほら」 同じ様にして取り出したのは・・なにやら高そうなワインと・・グラスである・・。 「おぉー!すげぇじゃん不二」 「父さんの棚からくすねてきたんだv」 「・・って・・いいのかそんなことして・・」 「いっぱいあるからわかんないって。えいじはやっぱりお兄さん?」 「うん!兄貴に行って買ってきてもらった」 「あ、俺も持ってきてますよ。ほら」 桃城まで缶ビールを十数本かかばんから取り出す始末である・・。 「おっラッキー♪桃、やるじゃん」 「へへっ。世の中には自動販売機っていうもんがあるんすよ」 どうやら、人目のつかない所にある自動販売機で買ってきたらしい・・。 「・・あ・・あの・・実は僕も・・」 「えぇ!?タ、タカまで・・!?どうして・・!?」 次々と登場してくる酒の数々に、胃をいためていた大石。 まだ持ってる奴がいるんじゃ・・と思っていたにはいたのだが・・ まさか、河村とは思わなかったらしい。 「う、うん・・父ちゃんがさ、旅行に行くって行ったときに、  中学生だったら酒の一つや二つ飲めるだろ!?  これは、俺からの餞別だ!もってけっ!!って・・・」 日本酒を、まるまる一本リュックから取り出す・・。 どうりで、重そうにしていたはずである・・。 「ははっ・・・」 あの人ならやりかねないな・・と、思わず苦笑いをする。 「・・・お前ら・・これはどういうことだ・・!?」 「!!げ・・手塚・・!」 「これには、ふかーーーいわけが・・」 慌てて言い訳をしようとした菊丸と桃城だったが・・ 「いいじゃない。手塚も好きでしょ?日本酒もあるよ」 「・・日本酒か・・風呂上りにはいいな」 「「「「えっ!?」」」」 かの厳格な手塚の口から出た言葉に思わず絶句する四人。 「あー。酒じゃないっすか。ワインあるんすか?」 遅れて登場した我らの王子様が、しゃあしゃあといいのける。 「あるよ。ほら」 「へぇ。結構いいものっぽいすね」 「「「「あの・・どういうことで・・???」」」」 「ん?どうって・・。手塚は家出おじいさんの相手をさせられたりしてお酒の味を覚えたんだよね」 「ああ。祖父は大の酒好きだから。日本酒に限るが。  ・・不二は・・姉さんだったか?」 「うん。姉さんったら酒癖が悪いんだよね。もう」 「俺のオヤジなんて、酔うといつもの馬鹿さ加減がさらにUPして  相手してやってるこっちはたまらないっすよ」 「・・俺・・知らなかった。手塚が酒飲める人だったなんて・・」 「俺も。まぁ・・不二先輩はアレがのめるぐらいなんだから、  酒の一つや二つのみそうだなって思ってたんすけど・・」 「越前・・。帰国子女ってあんな感じなのか・・」 「アメリカってそういうの自由そうだよね・・」 さすがに、率先して飲もうとしていた菊丸と桃城もあきれ気味である。 「さ、飲もうよ。あれ?乾と・・海堂は・・??」 「あの二人なら、上のほうの温泉に行くっていってたぞ」 ちなみに、温泉のあるここに決めた手塚と、大の温泉好きのリョーマは、 二つあるうちの露天風呂の地下にあるほうにいっていたのである。 「みんな・・どうしたんだ・・??そんなに固まって」 「あ!乾、丁度いいところに。って・・海堂君どうしたの・・??」 海堂は顔を・・とういうか全身を真っ赤にさせながら、 何故かふらふらと乾の浴衣の裾に捕まりながら、 歩いている。 「ちょっとのぼせたみたいなんだ。さっきそこで休憩してたから、  ましになったみたいだけど」 「っ・・誰のせいだよ・・!」 その海堂の放った一言に、一体二人の間に何があったか一瞬のうちに想像できたレギュラー陣は、 ・・男テニのアイドル海堂薫の(レギュラー陣曰く、今のところは)恋人、 乾貞治を殺気の満ちた目で睨む。 「ねぇ・・乾ちょっと来てよ」 「な、なんだ?」 不二氏の謎のお誘いに、さすがの乾も動揺する。 「いいから!早く!!」 「わ、わかったよ。で・・?」 乾が不二のそばに来たその瞬間 「それ!桃、英二いけー!!」 不二の合意にしたがい、菊丸と桃城はいきなり二人がかりで乾を羽交い絞めにする。 「うわっ!!何するんだ!!!!」 「い・ぬ・いvおやすみ♪」 「ぐっ・・な・・んだ・・これ・・・・・・・・・」 キューーーー・・・ばたん。 そのまま畳とご対面。 「!!せ、先輩っ!!しっかりしてください!!」 「よし。邪魔者はいなくなった・・と」 手にはいつの間にかとりだしたワイングラス。 ・・そう、羽交い絞めにされ鼻をつままれ・・無理矢理のまされたのである・・。 「・・ふ・不二・・これウオッカ・・って・・」 「やりすぎ・・じゃない・・?」 乾にそれをすることを最後まで反対していた青学の良心大石と河村である。 「いいの海堂君を独り占めするなんて、ずるすぎるからね。  さ、宴会のはじまりはじまりvv」 「ち、ちょっと!乾先輩はどうするんですか!?!?」 いくらちょっとご立腹だったとはいえ、大事な恋人である。 そのままにしておくというのは、いくらなんでも・・。 「ほおっておけば起きる。河村、日本酒あけてもいいか?」 「う、うん」 やっぱりほおっておけなかったらしく、大石と二人がかりで乾を壁にもたれさせてから、 そう頷く。 「ウオッカ、のみたい人はどうぞv」 「い、いいっすよ。そんなの飲んだら一発でやられちゃいますって」 「ちぇ。おいしいのに」 乾を一発で眠らしたそれを、ぐびくびとグラスいっぱいのんでも、 顔色一つ変えない不二は、うわばみという域をこえている。 「ん・・うまいな。どうだ、海堂もいっぱい」 乾を起こすに起こせず、どうしようか・・と、とりあえず事の成り行きを見守っていた海堂に、 手塚が声をかける。 「え!?お、俺・・酒なんか飲んだ事ないんで・・!」 「いいから気にするな。飲め。部長命令だ」 「そ、そんな!」 「あー・・海堂君。部長に逆らっちゃ駄目だよ」 「そういうことだ。さぁ」 「・・・わかりましたよ・・」 ・・一杯ぐらいなら・・と、コップを手に取る。 (・・こういうのって一気に飲んだほうがいいよな・・) ぐいっ。 「おー!薫ちゃん、いいのみっぷり♪」 「か、海堂。初めてなんだろう!?そんなのみかたしちゃ・・」 「マムシ、やるじゃねぇか」 「・・・・ぷはっ・・・・・ま、まじぃ・・・!!」 甘党の海堂にとって、辛口の日本酒は結構きつかった。 しかも、お酒に弱いのか・・すでにこころなしか、顔が赤い。 「あ、甘いのが好きだったっけ。これなら、甘くて美味しいよ」 まだもっていたらしい。 果汁酒とラベルに書かれた瓶を鞄から取り出す。 「もう・・いいっす」 「まあまあ。そういわずにさ。絶対、おいしいって。   これ、オレンジの果汁酒だからジュースみたいな感じだよ」 「・・まぁ・・それなら・・」 ジュースみたいという言葉に惹かれたらしい。 いわれるままに、コップを差し出す。 「ん・・これ・・おいしいっすね」 先ほどの日本酒とは違い、ちょっとかぁ・・とするものの、 甘くて、舌ざわりもよくおいしい。 「そうでしょ。どんどん飲んでいいからね」 「っす」 お気に召したらしい海堂は、一人でそれをつぎのみ始めた。 続く

888HIT、氷雨様に捧げる、キリリク小説です。 お題は『海堂総受けのギャグ』でした。 どうでしょう?結構、リク通りにできたとは思っているのですが・・? ただ、管理人の趣味で乾海になってしまったのですが、 し、趣味じゃなかったらどうしましょう・・(汗) 返品化なのでv(爆) ギャグのほうは得意なのでよかったのですが(笑) あ、見てのとおりあまりにも長すぎて、 前後に分かれてしまいましたが、 私が書いてもらっている側として考えると、 長いほうがいい気がするので、まあよしとしましょうv(おい) なるべく早く後編をUPしますのでもう少しお待ちくださいv(汗) 薫ちゃんの運命はいかに!?(笑)  2月12日
HOME



NEXT







SEO [PR] 爆速!無料ブログ 無料ホームページ開設 無料ライブ放送