Let’s eat a lunch!!(前編)
「部長、それおいしそうっすねっvv」
「・・・・やらんぞ」
「えー。一口ぐらいいいじゃないっすかー」
「絶対駄目だ」
「ちぇー」
今日はお天気がよかったので、手塚と・・乾は中庭のベンチにすわって、
一緒にお弁当を食べていた。
そこへ自らのお弁当を食べ終わり、食堂に向かう途中だった桃城が、
手塚と乾を発見し、お弁当を・・たかろう(笑)と近づいてきたのである。
獲物は手塚のお弁当。
なかなか豪勢で、手が込んでいて確かにおいしそうだった。
「桃。俺のでよかったら、味見する?」
すねている桃城を見るに見かねたのか、
乾がお弁当とお箸を差し出した。
「うわっ!いいんすかっ!?じゃv一口・・」
「!!ちょっと待てっ!!」
乾のお箸を使ったら、関節キスじゃないかっ!!!
慌てて、止めようとするがときすでに遅し。
獲物の一つは、すでに桃城の腹の中。
「うーん・・滅茶苦茶うめぇ・・!!これ、もしかして乾先輩がつくったんすか!?」
「そうだけど」
「すっげぇ!!・・あれ?これってよくみたら、手塚部長のと同じ・・・」
「うん。手塚の分も作ったから」
「へぇ!いいなー部長。乾先輩ー!俺もつくってくださいよー!」
「桃には、ちゃんと作ってくれる人がいるだろう?」
「あいつっすか・・?うーん・・あいつ料理なんてさっぱりそうだしなー」
「そうなのかな?そういうデーターはとってないからなぁ」
「俺、お嫁さんにするなら、料理上手な人がいいんすけどねー」
「ふーん」
「・・・・桃城・・・・後でグランド50周な・・・・」
「ええっ!?!?なんでっ!?!?!?」
「・・60周だ」
「ええええええっ!?!?!?!?」
のんきな会話をしている場合じゃなかったのである・・。
ところで。
実はその会話シーンを偶然目撃してしまった人物がいた。
海堂である。
今日はたまたま母がお弁当を作るのを忘れたので、
食堂で食べようと、中庭を通り抜けようとしただけなのに。
「・・・あ・・んの・・馬鹿城・・・!!」
自分の恋人が、他の男のお弁当を食べているのである。
しかも、よくよく考えてみると、あれは・・乾先輩のお箸ではないか。
しかもしかも、先輩の手作りのお弁当。
・・最低・・。
これだけでも、充分に不快だったのに。
『あいつっすか・・?うーん・・あいつ料理なんてさっぱりそうだしなー』
これは・・確かに・・下手なのは事実なので・・聞き流す事にしよう。
問題は次の。
『俺、お嫁さんにするなら、料理上手な人がいいんすけどねー』
正直なところ。
かなり・・ショックだった・・。
同時に。
ものすごーーーーーーーーく、悔しかった。
「あの最低野郎・・・」
なんとかして、あいつをあっと言わせたかった。
そうするには方法は一つ。
「俺も・・弁当・・作ってみるか・・」
ちょっと不本意だけど、乾先輩は料理上手らしいので、
教えてもらおう・・。
乾先輩なら部長と付き合ってるし、別に二人であったところで何の問題もないだろう。
なら、早速・・。
あれから海堂は、乾に頼み込みお弁当作りを手伝ってもらう事になった。
乾は何も言わず、軽く笑って引き受けてくれた。
時は、日曜日の夜。
乾の親が二人とも出張中との事だったので、
土曜日から泊りがけである。
二人のために弁解をしておくが、
もちろん、ベッドは別々である。
「じゃあ、メニューは・・」
ソース焼きそば。
極太ウィンナー。
カレーピラフ。
エビとカツのフライ。
チキンナゲット。
ポテトサラダ。
ピクルス。
・・の計7品である。
「ほとんどは昨日買ってきたものを茹でたりするだけだから、大丈夫だよね?
昨日教えたとおりにやるんだよ。俺は3人分つくんなきゃなんないし」
そう、乾は自分の分と手塚の分、そして自分のまで手が回らないらしい、
海堂の分・・と3人分作るのである。
本人曰く、量をふやすだけだからたいしたことない。
だそうだ。
「えっと・・ウィンナー茹でてから、焼きそば茹でて・・」
さすがにお湯を沸かして、いれるだけなのでこれは簡単にクリアできた。
「次は・・ピラフの元とカレー粉・・・」
これも混ぜ合わせるだけなので、あっという間である。
一番問題なのは、次で・・。
「油を入れて・・??」
「海堂・・俺んちを火事にしないでくれよ・・」
「・・わかってます。えーと・・パン粉・・卵・・あっ!」
見事失敗。
卵はからとともに皿に落ちた。
これから先が心配である・・。
「もう一個ほら」
「うっす・・よしできた・・」
ちなみにできたのは料理ではなくて、卵を割る事である。
「い、いよいよだな・・」
パン粉などをつけたエビをもって・・そっと油の上の落とす。
ジュワワワワワワワ・・
パチッ!
「あつっ!!」
「お、おい?大丈夫か・・!?」
「大丈夫・・っす・・」
本当はあんまり大丈夫じゃないのだが。
「海堂・・油モノは俺に任せろ・・。このままじゃ、テニスできない手になるぞ・・?」
「で、でも・・!」
「テニスと桃城、どっちが大切なんだ・・?」
「・・・・・・テニス」
何気に酷い海堂。
「じゃあ、海堂はサラダ作ってて。じゃがいも潰してマヨネーズを・・」
「うっす」
一通り説明を聞き、早速作り始める。
(今度こそ・・)
サラダ作りはなかなか順調であった。
あとはレタスとトマトを添えて出来上がりである。
「・・できた・・!!」
「おー。海堂にしては上出来じゃないか。こっちもあげ終わったよ」
「すみません・・」
海堂にしては・・というところがちょっとひっかかったが、
散々お世話になっているので、何もいえなかった。
「ピクルスもチキンナゲットも、できあいのだし、
あとは詰めるだけだよ。がんばって」
「っす」
いざ、つめようとしたのだが・・
なんだか入りきれなさそうである・・。
ちなみに、弁当箱は海堂の家にあった一番大きいものである。
「うーん・・ちょっと無茶か・・??」
なんとかつめてみたものの・・あまり綺麗とはいえない・・。
「海堂、できたか?こっちは完成したぞ」
「えっ!?」
見れば見事においしそうなおかずがつめられた、
お弁当、計3つ。
「・・うそ・・もうできたんすか・・!?3つっすよ・・?!?!」
「だから、作る手間はあんまり違わないんだって」
(それにしたって、フライまで揚げてたんだぞ・・この人・・)
「うん。なかなか上手そうじゃないか。あいつは見た目より中身と量だからな。
深く気にしなくていいと思うぞ」
「・・はい」
「さて。かなり早いが明日に備えてねるか?」
「・・そうっすね。あ、先に風呂はいんないと」
「ああ。さっきセットしておいたから、もう焚けてると思うよ」
乾の家のお風呂は、全自動式なのである(管理人の希望)
かなりお待たせしました・・(汗)
5555HITのキリリク小説です。
お題は、ずはり!「桃海」だったのですが・・確かに桃海は入っているのですが・・
・・見てのとおり、塚乾もはいっちゃいましたvvv(可愛子ぶっても駄目)
うう゛・・ごめんなさいっ!!ごめんなさいっ!!!!
桃海ということは、あきらかに薫受けの方のはずなのに、
・・ど、どうしよう・・?!(混乱)
一応、一生懸命に書いたので、できればもらっていただけると、
うれしいなーー・・っとv(マテ)
しかも乾海っぽい(でも、あくまでも桃海と塚乾ですが・爆)
後半は、ほとんど桃海なので、楽しみにしていただけると、
嬉しいのですが・・。どうでしょう?(聞くな)
後編はちょっと短めの予定です。
渦乃様にさざけますvv返品可です!!!!!
ちなみに、乾さんの「量をふやすだけ・・」というセリフは、
私の母の受け売りで・・(爆)
4月27日
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