Let’s eat a lunch!!(後編)
・・そして決戦の日(笑)
(ただ・・たまにはつくってみたっていって・・渡すだけだ・・。)
そうは思うものの、海堂のドキドキは止まらない。
4時間目終了のチャイムがなる、1分前。
あいつのことだから、すぐに教室に向かわないと、食べ終わってしまいかねない。
キーンコーンカーンコーン♪
「起立!礼」
一斉にクラスメイトたちが散らばっていくなか、
海堂はお弁当を二人分かかえて、8組へと向かうのであった。
(・・・あれ・・?いない・・)
チャイムがなって、まだ2分もたっていないというのに・・。
教室にはすでに桃城の姿はなかった・・。
「・・桃城のやつ・・知らないか・・?」
あまり交流があるとはいえないものの、
同じクラブである林と池田にそう尋ねる。
「桃?桃なら食堂に行ったぜ?なんでも弁当忘れたらしくってさ」
「弁当を・・」
それはなかなかいい展開ではある。
「おい。海堂。桃に何の用事があるのかしらねぇが・・。
あいつ今日、滅茶苦茶機嫌悪かったぜ・・?
ただでさえ、お前らけんかっぱやいんだから、気をつけろよ」
「あ、ああサンキュ」
海堂は急いで食堂に向かっていた。
機嫌が悪いっていうのが気になったが・・
とりあえず、作った以上食べてもらわなければいけない。
「あ・・いた・・」
桃城は、パンを買うために売店にできている列にならんでいた。
ギリギリセーフである。
「・・も、桃城・・!」
ドキドキしながらも、桃城に近づき制服の裾を掴んで軽く引っ張る。
「・・・・海堂・・・・。なんのようだ・・?
俺は忙しいんだ、用事ならまたあとにしてくれ」
「・・・!」
確かに・・機嫌が悪いようだ・・。
話し方がいつもとあきらかに違うし、暗いし・・
なにより、・・ものすごくおこっているようだった。
でも。
そんな事、気にしてられない。
「いいから、ちょっと来いよ」
「・・せっかくならんでんのに、なんで行かなきゃなんないんだよ」
「・・うるさい。いいから来いってば!!」
「・・・ちっ・・・。しかたねぇな」
目立つと嫌なので、屋上に行く。
屋上は本来なら立ち入り禁止なのだが、実は鍵は壊れているらしい。
そんなことを知っているのも、他ならぬ乾先輩のおかげである。
先輩は、それを先輩の先輩・・つまり乾が1年の頃3年だった先輩に、
その事を聞いたらしい。
乾先輩も手塚部長とつきあいはじめて間もない頃は、
照れて人に見つからないように、屋上で二人で食べていたそうだ。
もっとも今はもう慣れちゃって、
普通に一緒にお弁当を食べているんだ・・と、
さりげに、惚気を聞かされたりもした。
屋上につくと、
渋々自分の後をついて来ている桃城に、
座るようにいい、自分もちょっと離れた位置に座った。
「・・で。なんの用なんだ・・」
桃城はまだおこっているようだった。
「・・いや・・あの・・・その・・・/////」
いざ本人を目の前にすると・・ますます緊張した・・。
「・・ったく、早くいえよ・・!!」
「う゛・・あ、あのな・・実は・・・・・・・・・・・弁当を作った・・///!!」
「はぁ?」
だからどうしたという顔である。
鈍い男に少しいらつきながらも、
「だから・・・弁当を作ったから・・食えっていってんだよっ////!!」
「え゛っ!!・・ま、マムシが弁当・・・?!?!?」
「・・誰がマムシだ・・・!!この馬鹿城っ!!!!」
「・・あ・・・わりぃ・・・。っていうか、まじでお前が作ったのか・・!?!?」
「・・・まあ・・一応な・・・」
海堂が作ったおかずと、乾が作ったおかずと・・果たしてどちらが多いのか、
微妙なところである。
「・・ふーん・・じゃ、食う」
「・・あ、あぁ・・///」
弁当箱を手渡す。
「おっ・・すげえじゃねぇか・・ん・・うめぇ・・!
お前・・料理できたんだな」
「う゛・・それは・・・」
海堂は嘘がつけない性格だった。
もっとも桃城は海堂を反応を気にせず、
がつがつと勢いよくお弁当をむさぼっていたが。
「本当にうめえな、全部好物だし。ん・・?お前は食わないのか・・??」
「あ、ああ。食うに決まってるだろ」
海堂もお弁当を開き、一口、二口・・と食べ始める。
「・・うめぇ・・・」
「・・・??それはお前が作ったんじゃないのか・・??」
「えっ!えーと・・これは・・・乾先輩が作ったやつ・・・」
何度も言うようだが・・海堂は嘘のつけない性格であった。
乾・・という言葉を耳にしたとたん、桃城の腕がぴたりと止まる。
そして、購買でならんでいた時と、同じ顔をして・・
「・・・へぇ・・・いいご身分だな・・。
弁当を作って俺の機嫌を取っておいて・・
自分は他の男に弁当を作ってもらったのか・・・?」
「・・・!!!ち、違っ!・・あ・・いや・・違わなくない・・いや・・でもっ!!!」
「その様子だと、乾先輩のところから朝帰りって言うのも、本当らしいな・・・?」
「あ、朝帰りぃ・・?!!?い、一体なんのことだよっ!!」
「とぼけんなよっ!!今日の朝、俺はお前と先輩が仲良さそうにしゃべりながら、
一緒に登校して来るのみたんだぜっ!!」
「ええっ!?な、仲良さそうにって・・!」
「お前んちと、先輩んちは正反対だろうが。
その二人が一緒に登校してくるってどういうことだ?」
「そ、それは・・・・・・・・・・・実は・・・」
結局これ以上、誤解を生まないうちに・・全部話すのであった・・。
「・・マジかよ・・?」
「本当だって!!たしかに先輩の家には泊まったし、一緒に登校したのは本当だけど・・。
別にそれだって、お、お前の・・ため・・だし///」
ただでさえ、真っ赤だった顔を、ますます赤くする。
「ふ、ふぅん//ん・・なら、いい」
「・・・・・・・・もしかしてお前が機嫌が悪かったのって・・・」
「うるせえっ//!!だ、誰だって自分の恋人のそういう所みたら・・
そうなるじゃねぇかっ!!」
そうなのだ。
ただたんに、桃城も嫉妬をしていただけ。
「・・だいたい乾先輩には手塚部長がいるだろうが・・」
「・・浮気って言うこともあるだろうが・・//」
「・・俺がすると思うか・・?」
「・・そ、それは・・」
まあ一瞬でも思ってしまったから、機嫌が悪かったのだが。
「・・ま、いいじゃねぇか!ほら、休み時間おわるぜっ!!」
「あ、ああ」
「・・それにしても、このフライ綺麗に揚げてんじゃねぇか。
・・ん・・滅茶苦茶うまいっ!!」
「・・・・・・・・・」
複雑な心境の海堂であった。
〓おまけ〓
乾「ふーん・・上手くいったんだ・・二人・・」
放課後の部活時の二人の様子を見てそう呟く。
手塚「・・乾・・そんなに海堂の事が気になるのか・・?」
乾 「えっ?いや、別にそういうわけじゃないけど・・」
手塚「そりゃ、一緒に登校してくるぐらいだものな。
気にならないはずはない」
乾 「ええっ!?手塚・・それは・・誤解だって!!」
手塚「誤解かどうかは・・今夜たっぷり聞こう。お前の身体にな」
乾 「えええっ!!!」
翌日。
腰を痛そうに擦っている乾の姿がみられたとか。(ちなみに海堂も)
END
幸いな事に、乾受けも大丈夫な方でいらしたので、
最後のおまけも削除せずに、無事お披露目となりました(爆)
後編はちゃんと桃海ですよねぇ・・?(だから聞くなよ)
前回書き損ねたんだけど、桃ちゃんのお弁当の材料は、
ファンブックをみてかきました(笑)
でも、作り方がわからなかったものとかは、省いてます(爆)
自分で言うのもなんですが、結構気に入ってます、この小説v(笑)
早くUPするとか言っておいて、遅くなってしまって、
すみません・・(汗)
それでは、また踏んでくださいませvv
ありがとうございましたvvv
5月4日
HOME
BACK
|